白洲次郎 NHKドラマ 2月28日放送
『器用なるものは大なる知恵なきものぞ』徳川家康の言葉である。
世の中を器用に渡り歩ける人間は、組織の役に立つので有用な人間に
見えるが、目先に捉われ易いため、大きな知恵を発揮できないと云う
意である。
大戦に向かいつつある近衛内閣と、戦勝を信じて止まない権力者達。
器用人組織と、良心に遵い(したがい)行動する不器用人 白洲次郎。
その両者の葛藤が、ドラマに描かれていた。 器用人が組織と権力を
握ると、多くの『持たざる者』に不幸を与える。 いつの時代も器用人の
権力者は、次世代の『礎(いしずえ)』と成り得ない。
凡そ70年前の史実であるが、閉塞的な今の時代に通じるものがある。
次回放送では、GHQに『従順ならざる唯一の日本人』と云わしめ、
戦後復興の為に闘い、国士と成る課程が描かれている。
その弾機を縮ませる過程が、武相荘に疎開した次郎が畑を耕す
シーンに集約されている。
単に、大戦に備え家族の食い分を耕作しているのではない。
近衛内閣の側近に居ながら、戦争を止められない無念さ。 敗戦が
目に見えている事を、訴え続けているのに日英の要人に理解されない
悔しさ。 『臥薪嘗胆の時代』が来る事を覚悟し、戦後復興に自分の
役目があると悟った転換期を、台詞にせずとも描いているのだ。
器用人の影響が強い他局が、彼に着眼することは無い。 仮に製作
したら コネ芸能人を起用し、白洲次郎を知らない視聴者に合わせて
解説を入れたり、売り出したい音楽と共に悔し泣きするシーンを入れた
であろう。
次郎の転換期を、詳しく語らせず、あえて演出せず、ドラマの『色の変化』
で表現している。 彼のプリンシプルを『原則』とし、創り込んでいるのだ。
今の時代だからこそと着眼し、白洲次郎を題材にした製作者の魂を感じた。
間違いなく次世代に遺せる傑作になるだろう。
感動の余韻が、次回放送までを永く感じさせる。

私の聖書、『プリンシプルのない日本』。 おととし初版を 手にして、幾度と
読み返しています。 白洲次郎氏が寄稿した論文を纏めた本ですが、今の
日本に対する訓告として読み解けます。
世の中を器用に渡り歩ける人間は、組織の役に立つので有用な人間に
見えるが、目先に捉われ易いため、大きな知恵を発揮できないと云う
意である。
大戦に向かいつつある近衛内閣と、戦勝を信じて止まない権力者達。
器用人組織と、良心に遵い(したがい)行動する不器用人 白洲次郎。
その両者の葛藤が、ドラマに描かれていた。 器用人が組織と権力を
握ると、多くの『持たざる者』に不幸を与える。 いつの時代も器用人の
権力者は、次世代の『礎(いしずえ)』と成り得ない。
凡そ70年前の史実であるが、閉塞的な今の時代に通じるものがある。
次回放送では、GHQに『従順ならざる唯一の日本人』と云わしめ、
戦後復興の為に闘い、国士と成る課程が描かれている。
その弾機を縮ませる過程が、武相荘に疎開した次郎が畑を耕す
シーンに集約されている。
単に、大戦に備え家族の食い分を耕作しているのではない。
近衛内閣の側近に居ながら、戦争を止められない無念さ。 敗戦が
目に見えている事を、訴え続けているのに日英の要人に理解されない
悔しさ。 『臥薪嘗胆の時代』が来る事を覚悟し、戦後復興に自分の
役目があると悟った転換期を、台詞にせずとも描いているのだ。
器用人の影響が強い他局が、彼に着眼することは無い。 仮に製作
したら コネ芸能人を起用し、白洲次郎を知らない視聴者に合わせて
解説を入れたり、売り出したい音楽と共に悔し泣きするシーンを入れた
であろう。
次郎の転換期を、詳しく語らせず、あえて演出せず、ドラマの『色の変化』
で表現している。 彼のプリンシプルを『原則』とし、創り込んでいるのだ。
今の時代だからこそと着眼し、白洲次郎を題材にした製作者の魂を感じた。
間違いなく次世代に遺せる傑作になるだろう。
感動の余韻が、次回放送までを永く感じさせる。

私の聖書、『プリンシプルのない日本』。 おととし初版を 手にして、幾度と
読み返しています。 白洲次郎氏が寄稿した論文を纏めた本ですが、今の
日本に対する訓告として読み解けます。








